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20111228

仲井真県知事が受理する「行政手続き」無視のご都合主義

さて、仲井真県知事は、いったいどんな「釈明」ができるのか。
今回、不法に持ち込まれた「評価書」という名の7000ページの文書の内容は、このドタバタ劇の始まる月曜日に新報が報じていた。
アセス評価書 ジュゴン「複数年調査」『琉球新報』2011年12月26日。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-185624-storytopic-3.html

【東京】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け、防衛省が県に提出予定の環境影響評価(アセスメント)の評価書で、同省が2009年に県側に求められていたジュゴンの複数年調査実施に対し「調査済み」と提示することが分かった。09年の準備書提出以降も沖縄防衛局がジュゴンの調査を継続していたとして、県の要望を満たしていると回答する。

この「複数年調査」は、法を無視して強硬に実施され名護市は許可をしていないが、仲井真県政が容認したものだ。1年半前のタイムスの記事から。
県、現況調査を許可 辺野古移設
知事「止める理由ない」5項目昨年に続き『沖縄タイムス』2010年6月30日。
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-06-30_7665/

米軍普天間飛行場代替施設の候補地となっている名護市辺野古で沖縄防衛局が行っている「現況調査」について、県は29日までに動植物の捕獲など5項目を昨年に引き続き許可した。同日の県議会6月定例会一般質問で嘉陽宗儀氏(共産)は「許可を出しながら(辺野古案は)極めて厳しいというのは二枚舌だ」と撤回を求めたが、仲井真弘多知事は「アセスそのものは防衛省が終わっていないということなので、(手続き上)特に止める理由はない」との見解を示した。
一方、名護市の稲嶺進市長は22日の市議会で「代替施設建設が前提であるならば協力することはできない」と答弁。29日現在、名護市は許認可権がある3項目について許可していない
防衛局は現況調査について、V字形滑走路に基づく環境影響評価(アセスメント)の手続きには定められていないが、アセス手続きの事後調査や環境監視調査に生かしたいとして、2009年4月、準備書提出後に調査を開始した。防衛局は「評価書には反映させない」と説明している

「複数年調査」という一点においても、「行政手続き」の無視と傍若無人の強硬姿勢がまかり通ってきたことを、ぐずぐずと認めてきたのが、今日に続く仲井真県政である。県庁に集まったたくさんの市民の「支援」を支えに、失地を回復するせっかくのチャンスを、仲井真知事と県知事公室の執行部は、潰した。
「日本の環境アセスメント史上、最悪の事例」と厳しく批判され、裁判で係争中の、このアセスメントの問題については、生物多様性市民ネットワーク沖縄に詳しい。ぜひ参照されたい。